人気ブログランキング |

【BLOG】ぼくらの文楽2013『古代の森を楽器にしよう〜集音機で虫になろう〜(lecture 森幸司) 』(10.18)

e0108705_232668.jpg
ぼくらの文楽 2013でWORKSHOPを開かせてもらいました。ぼく文2013のテーマは「今年のぼくらの文楽は、古代の丘でずっと続く、縄文まつりと一緒に。音楽も、お話も、工作も、おもちゃも、けん玉も、お買い物も、太鼓も、獅子舞も、お寺も、穴掘りも、星空も、 縄文も。こどものように、あそびたい。」音楽主体よりも遊びと学びに重点を置いた文化祭のようなフェスティバル。俗に言う世間的有名アーティスト/バンドが出るわけではなく、一般的には知られていない知ってる人にとっては神のようなスペシャリスト達が名を連ねた、まさに好奇心くすぐる極めてオリジナルなフェスティバル。そして昔からの伝統を今に伝え、また新しいものを築くという点では温故知新フェスティバルとも言えるでしょう。僕はもう完全にドツボでしたね。知らないことを沢山知ることができましたし、作りたかったものが作れてしまいましたし、あんなにはしゃいだのは久しぶりで子供みたいにケラケラ笑ったのも久しぶりでした。何より、大人になってからもこんな体験ができたことに感謝しかないです。

自分のワークショップ『古代の森を楽器にしよう〜集音機で虫になろう〜』でも笑い声や驚く声が沢山聴けました。少しでも参加して良かったと思ってもらえていたら嬉しいっすね。これから集音機で録音させてもらったテープの編集作業が待っているので僕のワークショップはまだ終わっていません。音源をひとつにまとめて、参加してくれた皆さんに郵送して終了となります。参加してくれた皆さん、興味を持って話しかけてくれた皆さん、ありがとうございました。ワークショップの全容と当日の写真を何枚か挙げて、少しずつですが振り返りたいと思います。

そういえば"ぼく文"の第一回目は大きなステージでQurage(バンド編成)として出演させてもらいました。マリンバにcirceのtera氏、バイオリンにグーミの小畑氏、キーボードにキスミワコちゃん、ドラムに鬼頭洋行という鉄板編成での演奏でした。ステージ上の少し高いところから見下ろした古代の丘は神秘的で、どこまでも声が伸びていく感覚でした。普段長いセットは好きではなく、パッと切り上げたほうが自分らしいとか思っているのに、その日だけはいつまでも演奏していたい気持ちになれました。

▼Qurage/東京ソニックユース(2011.09.17@ぼくらの文楽)



10月12日21時、仕事が終わり車で夜通し山形へ。旅のお供は勿論ラジオ。それにしてもradikoは便利です。

休憩を挟んで午前6時、集合時間の3時間前に長井市草岡に到着。実を言えば数ヶ月前にもぼくらの文楽の主催者である船山さんに呼んでもらい『新町夏祭り』という地元のお祭りで6曲ほど演奏させてもらったのでした。そのときのフライヤーがこちら(↓)この説得力、これがLIVEのフライヤーなのだと思います。僕の宝物です。
e0108705_22401278.jpg
天気は生憎の雨模様。雨天でも中止はせず市民西根体育館と西根地区公民館で行うとのアナウンスがあったのでどちらにも対応できるように準備することにしました。散歩がてら石ころや葉っぱなどを鳴らして感触を確かめます。
e0108705_0345743.jpg
今回のワークショップの全容を簡単に説明します。

まずタイトルは『古代の森を楽器にしよう〜集音機で虫になろう〜』
ぼくらの文楽の会場のひとつでもある古代の森に行き、石ころや葉っぱ、枝や栗などを拾って演奏会を開きましょうという試みです。
外に出て音の出るものを鳴らすだけなら誰でもやったことがあると思います。
ただ今回は、それだけでは面白くないので場面設定も加えてみました。
古代の森に住んでいる虫さんたちのところに人間がお邪魔する、という設定です。
もちろん人間よりも数倍小さな虫さんたち。
言葉も通じなければ見えている世界も違います。
ただひとつ、音楽だけは共通に楽しめる娯楽、ということにします。
普段虫さんたちの生活に溶け込んでいる石や枝をお借りして演奏会を開きます。
今回はバッタさんに聴いてもらう、という設定です。
e0108705_0414478.jpg
演奏会を開くにあたり、いくつか疑問点が出てきます。
人間が聴こえる音と虫が聴こえる音は違うのだろうか?
そういえばバッタさんに耳なんてあったっけな?

まず、バッタさんの耳はそもそも後ろ足の付け根付近にあると言われています。
子供のとき、びっくりさせようとして地面をバンッと叩いたことありますよね。
バッタさんは思った通りにびっくりして飛び跳ねていったと思います。
ある実験で足が地面に着いていない状態でバンッと地面を叩いたそうです。
そしたらびっくりするどころかピクリともしなかったそうです。
バッタさんの耳は足にあるんですね。

ということは、人間の聴こえ方とバッタさんの聴こえ方は全く異なることがわかります。
もしかしたら、人間が地面に耳を付けて四本足で這って歩くのが一番近い行為なのかもしれません。
人間がドスンドスンと虫さんの上を容赦なく歩くというのは、ティラノサウルスがドスンドスンと人間の上を容赦なく歩くのと一緒。
小さな石ころに目をつけてみることで虫さんたちと同じ視線を感じることができます。
実際試してみると自分(石)よりも大きい生き物を見た時の恐怖は想像以上でした。
では、どうやったらバッタさんの気持ちをもっと知ることができるのでしょうか?

そこで思いついたのが『集音機』でした。
レコーディングで使用していた集音機が2つあったのでこれ(画像参照)を使いました。
e0108705_23331169.jpg
これは銃のようになっていて引き金のボタンを押すことで狙ったところの音が集音されて大きく聴こえる、という代物です。
ご老人が使う補聴器と同じですが、見た目のヤバさと自分で操作できる点で「俺はいま集音している」という気持ちになれます。
今回、東北芸術工科大学院生の田中雄斗くんにアシスタントをしてもらいました(写真左)
e0108705_0533242.jpg
晴れてきたけど強風の為フェス自体は屋内で。僕のワークショップは屋内で参加者を募り車で森へと出掛けるという作戦に。
e0108705_104075.jpg
運営陣の素早い対応で公民館と体育館がフェス会場に早変わり。
自分たちで参加者を募り、人数が集まり次第すぐに出掛けます。
嬉しいことにQurageの名前に反応して参加してくれた人もいました。
e0108705_04328.jpg
まず集音機を使って色々試してもらいます。
土を持ち上げる音を聴いたり、草を掻き分ける音を聴いてみたり。
集音機を使うことで実際よりも大きくリアリティのある繊細な音で聴くことができます。
目を地面につけることで沢山の発見があります。
虫さんの足が一本落ちていたり、頭だけ無造作に置かれていたりします。
人間世界だったら警察が出動します、だからきっと虫世界でも大変なことになっているはず。
そんなことを考えながら中腰で進んでいきます。
どれだけバッタさんの気持ちに近づけるか、それが大事です。
e0108705_04943100.jpg
雨が通り過ぎたあとだったからかカエルさんもたくさんいました。
e0108705_194318.jpg
アシスタントの田中君も仕事そっちのけで音を探して回ります。
e0108705_117129.jpg
草を擦る音や風で飛んでいく音を聴いてみます。
e0108705_1195866.jpg
木そのものに集音機を当てて音を聴いてみます。
e0108705_1214214.jpg
アヒルの泳いでいる音、鳴き声を聴いてみます。
e0108705_128120.jpg
夢中になり、時間になっても戻ってこなくなる参加者が続出しました。
虫さんやバッタさんの気持ちになったところで次は演奏会を開きます。
e0108705_844561.jpg
集音機を使って動き回ってもらった後は『気持ちいい音』を探す旅に出掛けてもらいます。
人によって気持ちいい音は違います。
枯れた葉っぱのグワシャッと鳴る音が好きな人、濡れた葉っぱのシメッとした音が好きな人。
そんな自分のマイベスト音を探して持ってきてもらいます。
e0108705_835459.jpg
そしてメトロノーム(画像参照)を使ってリズムに合わせて鳴らしてみます。
円になって隣の人を意識して鳴らしあうと自然と音楽になっていきます。
土を削る音がハイハットのようで、枝のポキッがバスドラに、栗のコンコンがスネアのように。
自分の耳だけを通すといつもと変わらない小さな音なのに、集音機を使うことで虫さん目線の音に聴こえます。
その音を意識して演奏会をする、それがバッタさんへの演奏会になるのでは?と考えました。
(※もちろん実際のバッタさんの聴こえ方は全く違うのかもしれません。)
e0108705_962959.jpg
そして計5組の皆さんに持ち寄ってくれた『気持ちいい音』を使って演奏会を開いてもらいました。
実際にカセットテープに録音し聴いてもらうと、ほぼ100%の確立でびっくりしてくれました。
ただ何気なく鳴らしていただけなのに、ちゃんと音楽になっているんですよね。
『古代の森を楽器にしよう〜集音機で虫になろう〜』こういう感じでした。

後日、録音した音を編集して参加してくれた方に郵送させてもらいます。
参加できなかった人からのリクエストもありましたので、まとめた音源をREMIXのような感じで公開するのも考えてみます。
田中くんから写真が届いたらまたUPしたいと思います。
長々とありがとうございました。

感想や質問、ワークショップの依頼などはメールで承っております。
お気軽にお問い合わせ下さい。
info@zombie-forever.com

by mori-koji | 2013-10-15 23:12 | blog

ゾンフォー最前線


by mori-koji

プロフィールを見る
更新通知を受け取る

▼TOP