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森の中の優しい鬼の宮 TOUR (名古屋 & 京都)

12日。仕事が終わりメンバーをぶちこみ車のナビゲーションヌを京都にあわせ出発。高速道路にあがると同時に槙原(マッキー)の「もう恋なんてしない」が流れて絶好調に浮く。もちろんスピッツもマストアイテムなわけで大合唱必至。噛み合ないハモリが車中に広がる。リポビタンDを呑みながら口ロロを口ずさんだ2006年のツアーも懐かしく2007年も口ロロの渚のシンデレラは健在。ハードコアを間に挟みつつ小谷美紗子嬢で幾度となく昇天。パーキングで小便しながら京都でのマイコ・ロンリネス・ガールへの淡い憧れを胸に「生きて帰れますように。」と心中絶叫。13日。日本坂パーキングにて二時頃「生きてます。」メール。時々更新してほしいとの要望があり頻繁にblogを更新。各地のパーキングでひと休みしながらも更新は続く。深夜に差し掛かり、テニスコーツやマヘル、工藤礼子などを静かにかけながら進む。ゆら帝をかけた瞬間、目前のトラックが揺らリ。坂本現象だと言い切る。死にかけたが笑って済ました。車が減ってきたころ遂に睡魔に襲われる。ここで助手席から伸びてきたCDは既に解散してしまったアノ幻のバンド、69(ロクキュー)。一気に眼が覚める。そして拒否る。状況が状況なので渋々と聴く。奇笑を繰り返しながらも途中何処からか「うわー!!!」というシャウトが聴こえる。これは夢だと頬を叩く。哲也(Dr)の仕業だなんて口が裂けても言えない。だがしかし、音源にしておいて本当に良かった。音楽の原点はここである(69とはQurageの前に同級生と組んだエモいバンド。)後、ツジコノリコで爆走し京都に到着。マイコ・ノスタルジック・ガールはどこにもいない。京都につくと念願の城巡りを決行。二条城にゆく。単純にも素晴らしい造りで度肝抜かれた。小さい頃、ちゃんと観ていないせいか、この歳になって感動した。そしてここに昔、人間が住んでいたという圧倒的な過去。ただただ吃驚。未踏の地に足を踏み入れたとき必ず思うのは、人間が確かに此処で生活をしているということだ。あたりまえのように自分が神奈川で生活をしているのと同じように。離れた土地にもあたりまえのように人間がいる。それだけで鳥肌が立つ。そういったことを考え、自分がとても小さな存在になるのだが、なぜか希望にも似た感覚がそこで産まれることが多い。京都にきて良かったなと思えた。城を後にし、待ちに待った飯を喰らおうと地図を調べる。「ゆば丼」で全員一致し出発した。街並は意外にも発展していて、僕が単純に思っていた京都!といった景色はなかった(その場所は)しかし時々見え隠れする狭い路地は僕が思う京都だった。絶対マイコ・ポイズン・ガールが潜んでいるはずなんだ、。ゆば丼の店は行列のできる老舗らしく、とりあえず待ってはみるものの空腹により断念。近くの蕎麦屋に行く事にした。その妥協が的中し、イカした店主が作る「にしんそば」は絶品だった。店を出る時、「おおきに!」と言われ喜ぶ。なんだか凄く嬉しかった。京都だーとやっと思った。キセルを聴きながら京都ウーララへ向かう。狭い道をクネクネと曲がりながら進むと思ってもいなかった住宅地の隅にウーララはあった。ついた瞬間、眼に入ったのはサイケデリックな看板。中に入っても凄くサイケ。ステージの後ろなんか目隠しした太った娼婦の絵が広がっていて最高だった。出音も本当に好みなものだった。リハーサルの時間がきたのでセッティングをしているとアコギの中からカランカランと奇怪な音が。ピックアップの電池がぶっ飛んでるではないか。「すいません。」を連発して許してもらおうと頑張る。優しいPAさんの協力もありなんとか回復。とてもいい感じに終わり本番を待つ。「森の中の優しい鬼」の京都限定ジャケットを作りつつ、ウーララの優しいスタッフさんと会話。京都弁に萌える、そして燃える。最初に出演した「Naoki Ishida」(石田さん)さんに不思議なものを感じたので話してみるとドンピシャで繋がる。リリースしているウクライナの事や京都の音楽シーンなどを話す。すぐ仲良くなった。昔から知っていたかのようだった(終了後、兄弟みたいだと囁かれる)。石田さんとのコラボも決定し京都にきて良かったとまた思う。石田さんのステージは煌めきの中にも暗ーい部分が見える、隙間が凄く生きた星空のような綺麗な音楽(インスト)だった。とても気持ちのよい音楽のせいで3秒寝た。そして2番目がQurage。「Qurage(東京)」との表記には未だに慣れない。未だに、ついつい山形からきましたと言ってしまいそうになる。そうそう、京都は四人での演奏となった。名古屋にでれないクラリネットのミヤさんがパンクな調整により京都のみ参加してくれることになったのだ。この日の演奏は非常に楽しかった。1、サカノボル 2、夜の舟 3、ペトリ 4、墓場 5、分水嶺(moools) 6、さがみはら(新曲) 7、ラヴレター。いつもと違った選曲での演奏。最初にサカノボルをやるとなんだかよろしい。途中の墓場(インスト)で沢山遊べるのも楽しい。鬼頭君は自ら流れを起こしたり止めたりと練習よりもイカした即興を生かし、優太君は安定したプレイに加え、泣きのメロディー野郎と化していた。ミヤさんは初ライブと思えぬ絡みで優しいクラリネットを披露してくれた。最後のラヴレターは止めるのが嫌になるくらい気持ちよかった。京都のお客さんもあたたかく迎えてくれ、CDも沢山買っていただいた。京都弁、本当にイイ。声をかけてくれた方々、本当にありがとうございました。そしてウーララ特製のレタスとキムチのチャーハンをごちそうになる。めちゃくちゃ美味かった。そして次のバンドが「ザ・どげざ」。冗談抜きで本当にいいバンドだと思った。普段ご一緒するようなバンドさんじゃないけど共演できて良かった。ウルフルズよりセンチでブルージーなハートフルバンド。もう純粋を絵に描いたようなバンドで、また京都行ったら絶対観たい。そして「THE CURTAIN」。サイケっぽいリハから一転、直線的なロックの印象。oh、ベースに釘づけ。京都のバンドは凄くグルーブ感があるなーと個人的に思った。みんな笑顔で感動した。心洗われた次第。ウーララのスタッフさん、共演者のみなさん、京都のみなさん、本当にありがとうございました。全部終わって、水飲みながらダラダラ話ししたりサイン(!!!)かかせてもらったりゆったりした時間を過ごしてから再会の約束をし名古屋へ。とうとうマイコ・ポスティング・ガールの姿をみることはなかった。安心したせいか心踊らせ名古屋へと向かう。途中のパーキングで初の睡眠という睡眠をとる。流石に疲れていたようで泥のように眠った。気付けば朝の六時。再出発。運転にも慣れたせいか名古屋まで人も少なくあまりにもスムーズだった。名古屋の最初の印象は都会そのものだった。高速を降りたとこで健康ランドらしき看板を発見する。眼を温泉マークに切り換えて涎つきの舌を出しながら矢印に食い付いた。だが、まだやっていなかった。一気に消沈した僕らは先に昼飯を食べることにした。もちろん「ひつまぶし」だ。地図で手頃な店を探し出発。辿りつくと綺麗な店が出現。迷いなくひつまぶしを頼んだ。10分程で到着し感動。三種類の食べ方をすべてこなし完食。これは美味いぞと酷く感動。腹を満たした後、健康ランドへとリベンジ。ほぼ貸し切り状態で風呂を占領。ヌルイが最高に気持ちよい五百円を味わう。風呂から上がり休憩室にて爆睡タイム。二時間死体のように眠る。生き返り名古屋OYSへと向かう。駐車場の空きがないため少し遠くに車をとめる。歩きながら名古屋という都会の風を浴びる。寒い。オイスにつくと独特のライブハウスの臭いがした。仙台のパークスクエアと似た箱だった。ちなみにウーララは今は無き仙台のランフェールのようだった。リハーサルを終了したところで風呂での眠気がドップリきた。物販の椅子でいつのまにか眠りこける駄目人間。本番が始まり眼を開けると世界は明るく一気に冴えわたった。意味もなく笑う。本番が近付き裸足になると、山本精一のtokyo loop(SE)を聴きながら呼吸を整えた。この日もひたすら楽しかったように思う。1、サカノボル 2、夜の舟 3、ペトリ 4、分水嶺(moools) 5、さがみはら(新曲) 6、ラウ゛レター。京都に続き、間々の即興が冴えたこの日限りの気持ちよいプレイができたように思う。ツアー最終日とあっていつもより感情が表に出た。なぜか涙腺も緩んだ。久しぶりに弦が切れそうだった。そして次のバンドが圧巻だった。「ザ・フロイト」という四人組の変態バンド。一音で空気を変えるバンド。ナンバガやゆら帝を匂わせつつも完全オリジナルな音楽。とにかく不細工でかっこいい。本当にかっこいい。狂喜乱舞。最後のカオティックなダンシングといい山形のCV界隈を感じるものがあった。しかもみんな凄くいい人だし名古屋の地下シーンも素敵だ。相思相愛な感じになり(勘違いだと困る)仲良くなれた。関西とか一緒に周りたいなと本当に思う。そして最後が東京からネオ・シューゲーザー「cryv」。白幕持参のバンドは仙台のゴーシュ以来。映像のほとんどが抽象的ではなく、映画のワンシーンや言葉をリアルに描いていて良かった。ダイレクトなセンチメンタル。シューゲーザーの双子ユニットをまた東京で観たい。もっと映画とかの色んな話がしたかったと後悔。名古屋でもCDとTシャツを沢山買ってもらえました。本当にありがとうございます。店長とも真剣な話ができて、またの再会を約束。こんないいツアーで罰があたらんのかと正直心配になるくらい名古屋も最高でした。また行きたいです。次回は手羽先が待ってますし。名古屋公演を終えた僕に襲いかかってきた化物は安心という睡魔だった。「勝てない。」と諦め途中で1時間ほど眠ることに。返り咲き車を走らせる。音楽はブルーハーブ。もっときつく言ってくれとマゾ発言を連発し生き返った睡魔と死闘。「勝てない。」と諦め珈琲で襲撃。あっさり勝利。世界は既に明るく美しい。ついに朝がきたよと半開きの両目をこじあけ町田を目指す。ここでのチョイスがツアーを決めると思いこみスピッツの「空も飛べるはず」をかける。起きていたのは僕だけだった。そんな二人に殺意が芽生え二人を窓から引きずり降ろし「おとといきやがれ。」といい残し町田駅に捨ててやった。嘘。東京まで無事に帰ってきて町田駅に二人を降ろし「ありがとう。」と家に帰りました。最後に、同行してくれた宮本さん、鬼頭君、優太君、本当にありがとう。関わってくれた沢山の方々、本当にありがとう。

Qurage 森
by mori-koji | 2007-01-18 09:33 | QURAGE関連記事

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